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先進国標準の“死に方”が必要 - 高橋泰・国際医療福祉大学教授に聞く◆Vol.2

インタビュー 2015年8月17日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子、池田宏之(m3.com編集部)

――「東京圏高齢化危機回避戦略」のキーメッセージは何でしょうか。 今回は介護のための移住を求めるように伝わっていますが、おおざっぱには「東京圏が大変。東京の外には余裕がある」ということです。東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)において2025年には高齢者数が今の1.5倍になり、医療や介護の供給が追い付かない中で、そこまでして首都圏に残るのかという問いかけです。もちろん残る選択をするのは良いと思いますが、医療や介護の提供が不足することを知っていてもらいたいです。首都圏から出れば、違う世界があります。 ――一都三県の連携や、東京圏高齢者の移住を提言しています。移住をしてもらうことが、最終的なゴールなのでしょうか。 私見ですが、「食べられなくなったら、終わり」という考え方があります。北欧もフランスも含めて、「食べられなくなった高齢者」はほとんどいなくなっています。その意味で、“先進国標準の死に方”をしないと、日本の医療が持つはずがないと考えています。とはいえ、まだ国民が死に方の議論を受け入れられるようにはなっていませんので、死に方の話はまだ早いと思います。安楽死については、地方創生会議...