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地域に出ることで学生の視野が広がる◆筑波大学Vol.4

スペシャル企画 2015年8月16日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

筑波大学地域医療教育学の前野哲博教授と医学教育企画評価室の鈴木英雄准教授に筑波大の医学教育の特徴をたずねた。 ――地域医療のために大学教育はなにをすべきでしょうか。 地域医療教育学の前野哲博教授 前野教授 医療の原点は、地域にあることはいうまでもない。医療者には、医学的な治療だけではなく、患者さんの背景にある家庭や社会的状況に配慮する視点が必要。高齢社会を迎え、ますます多職種と連携しながら、それぞれの地域で活用可能な資源を最大限に活用していく姿勢も求められる。実際の現場で学ぶ実践的かつ体系的な教育プログラムの導入が欠かせない。私たちは、大学と地域をつなぎ、「地域で働く医療者は地域で育てる」環境の実現に向けて、中心的な役割を担っていきたいと考えている。 ――筑波大の地域実習の特徴はどのようなものでしょうか。 前野教授 筑波大学の教員を市中病院に派遣しており、そこに学生を送るのが特徴。病院に派遣される教員の人件費と教育費は公的な資金や寄附金などの外部資金を充てている。教員は、大学が全国公募をして人事選考を行い、筑波大の教員にふさわしい医師を病院に派遣している。我々も、教員がいるので安心して...