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「不十分な対応、検証を」東北薬科大学の医学部新設

レポート 2015年8月17日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「東北医科薬科大学医学部教育運営協議会」の有志委員12人は8月12日、文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」の座長を務める遠藤久夫氏と委員全員に対し、東北薬科大学の医学部新設に関する要望書を提出した。 新設に伴う教員採用による地域医療への配慮、卒業生の地域定着策などについての同大の対応は不十分であるとし、その検証を求める内容だ。「問題を解決することなく、大学設置に進めば、重大な社会問題化し、国、構想審査会の責任問題になる」とけん制している。 東北薬科大学は、2016年4月の医学部新設を目指し、準備を進めている。8月20日には構想審査会が開催される予定で、その後、文科省の大学設置・学校法人審議会で正式に新設の可否が決まる見通し。 要望書に名を連ねた計12人の有志委員は、東北各県の医師会長と、東北大学以外の東北5大学の医学部長、日本医師会常任理事。従来から医学部新設に反対、あるいは慎重姿勢を示していた。 東北薬科大学の医学部新設については、これまで3つのステップがあった。第一のステップは、2013年12月の復興庁、文部科学省、厚生労働省の三省庁の合意で、「4つの留意点」...