今後の課題は「フリーアクセス」「自由標榜」◆Vol.31
スペシャル企画
2015年8月31日 (月)
橋本佳子(m3.com編集長)
――最後に、日本の今後の医療を担う若手医師、医学生へのメッセージをお聞きした。 84歳の今でも、多忙な日々を送る(撮影:的野弘路) やはり今一番重要なのはコミュニケーションの問題ですね。医師と患者、医師同士を見ても、日本人はやはりコミュニケーションが下手。アメリカ人では、小学校からコミュニケーションに関する教育を行っているけれど、日本では小中学校などでは教えていない。本来、幼い頃から身に付けるべきもので、大人になってからノウハウを伝授されるものではない。大学医学部に入ってコミュニケーションを教えても、もう遅すぎるのです。医学部受験の際、アメリカみたいに時間をかければ分かるのかもしれませんが、日本のように短時間の面接試験では、コミュニケーションの上手下手はなかなか分からない。難しい問題です。 それから患者さんに親切にすること。確かにわがままな人もいるけれども、やはり患者さんや家族の立場に立って考えることが基本。それが重要でしょう。 フランクに、気さくに、というか、自然体で患者さんと話をするのが一番いい。私がよく覚えているのは、若い時ですが、急性骨髄性白血病の新薬が出た時のこと。ある患者さ...
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