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「患者目線の申出療養に」、意見相次ぐ

レポート 2015年8月27日 (木)  成相通子(m3.com編集部)

中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が8月26日に開かれ、2016年度に始まる患者申出療養制度について議論した。患者団体から「混合診療の原則禁止の再確認」「保険収載への道筋の明確化」などを求める意見書が提出されたほか、委員からも患者の目線で分かりやすい制度にすべきとの指摘があった(資料は厚労省のホームページ)。 患者申出療養に関する議論は前回7月10日にスタート(『患者申出療養、来年度開始に向け検討開始』を参照)。実施可能な医療機関の範囲や審査期間、有害事象が発生した場合の責任の所在などが委員から課題として挙げられた。 患者申出療養は、保険外併用療養制度の新たな仕組みで、患者からの申出を起点に、国内未承認医薬品等の使用や国内承認済みの医薬品等の適応外使用などを、保険適用の診療と併用できる。「患者の選択肢が増える」といった好意的な意見も一部あるものの、否定的な意見も根強い(『患者申出療養、実質は混合診療の自由化』)。 厚労省は前回の意見を踏まえ、同制度を利用した医療は前例の有無に関わらず、臨床研究中核病院が単体、もしくは窓口機能を有する特定機能...