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「孫の一人は医師に」、祖父の一言◆Vol.1

スペシャル企画 2015年9月1日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

「私の医歴書」。8月の日本医学会会長の高久史麿氏に続き、ご登場いただくのは、慶應義塾大学名誉教授の北島政樹氏。2007年まで同大外科教授として、消化器外科の第一人者として、低侵襲手術、臓器移植、外科腫瘍学の各分野を切り拓いてきた。2006年には当時、「福岡ソフトバンクホークス」の現役監督だった王貞治氏の胃癌の全摘手術を腹腔鏡下で実施したことは大きな話題に。日本外科学会や万国外科学会の会長をはじめ、さまざまな要職も務めた。今は国際医療福祉大学学長として、医療者の養成に注力する。 誕生から現在に至るまで、北島氏の「私の医歴書」をこの9月、計30回の連載でお届けする。 ――北島氏の父は経営者。親戚にも医師はいない家系だった。そんな北島氏が医療に関心を持つきっかけとなったのが、小学校時代のあるエピソードだ。 私は、1941年8月、神奈川県横浜市の中区で生まれ、子供の頃、大半を過ごしたのは南区です。私の父は、早稲田大学を出て、神奈川県医師信用組合の役員をしていました。 北島政樹氏(撮影:的野弘路) 私には、兄と姉、そして妹がいます。私は小中学校時代、将来、東京大学か京都大学に行こうと思っていたけ...