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「調剤医療費の伸び、異常に高い」

レポート 2015年9月9日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

9月9日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、2014年度の「医療費の動向」が説明され、医科の診療側と支払側はともに、調剤医療費の伸びを問題視、2016年度改定に向けて、同医療費の抑制が重要課題となる可能性が出てきた(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。その原因として、調剤技術料、処方せん枚数、処方日数、薬剤料などの増加が考えられ、主原因の分析とその対策が今後の焦点になる。 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「調剤医療費の伸び率が、他の伸びに比べて非常に高い。(2014年度の調剤報酬の)改定率以上に上がっているのではないか、という印象が拭えない」と問題視。健康保険組合連合会副会長の白川修二氏も、「調剤医療費が各年で大きな伸びを示しているので、大きな問題意識を持っている」と指摘した。 2014年度の「医療費の動向」によると、総額は前年度に比べ、約0.7兆円(1.8%)増加し、40.0兆円に上った。診療種類別に見ると、対前年度の伸び率は、入院1.7%(16.0兆円)、入院外1.3%(13.8兆円)、歯科2.9%(2.8兆円)、調剤2.3%...