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患者申出療養、「患者は望んでいない」

レポート 2015年9月9日 (水)  成相通子(m3.com編集部)

中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授長)が9月9日に開かれ、2016年度から始まる「患者申出療養制度」について患者団体のヒアリングを実施した。団体からは「患者申出療養というが、患者が望んでできたものではない」「患者負担が増え、金の切れ目が命の切れ目になりかねない」といった批判や懸念が相次いだ(資料は、厚労省のホームページに掲載)。 ヒアリングは、前回8月26日の中医協総会で、患者団体が意見書を提出し、委員から「当事者の話を聞くべき」との意見が出たのを踏まえて実施された(『「患者目線の申出療養に」、意見相次ぐ』を参照)。意見書を提出した日本難病・疾病団体協議会代表理事の森幸子氏、全国がん患者団体連合会理事長の天野慎介氏らが意見を述べ、診療側、支払側ともにおおむね賛同する声が上がった。 日本難病・疾病団体協議会は、全国最大規模の患者団体。自身も膠原病の全身性エリテマトーデスの患者である代表理事の森氏は、「困難な病気と闘っている患者のため、と銘打った制度なのだから、早く意見を聞く場を設けてほしかった」と話し、患者申出療養制度を提案した政府の規制改革会...