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粒子線治療、先進医療見直し検討

レポート 2015年9月10日 (木)  成相通子(m3.com編集部)

9月9日に開かれた中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、先進医療会議の検討結果が報告され、粒子線治療を先進医療Aとして継続するか否かについて、同会議が関係学会にさらなるデータの提出を求め、その結果を踏まえて検討する方針を了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。 粒子線治療をめぐっては、一部の疾患に対して既存治療との優位性が示せなかったとする報告を、日本放射線腫瘍学会がこの8月の先進医療会議で公表。今後、先進医療Aとしての取り扱いを続けるかどうかが検討課題になっている。 先進医療会議で、日本放射線腫瘍学会が施設横断的な実績を取りまとめ、臓器別に解析した結果を発表。「非小細胞肺がん」「肝細胞がん」「前立腺がん」は、研究の限界で「既存治療との比較結果の解釈に困難を来した」として、今後も先進医療Aの枠で施設ごとに症例を集積しても「評価に耐え得るデータの蓄積・解析は困難で、保険収載には至らない可能性が高い」と報告した。 8月の先進医療会議では、構成員からは「前立腺がんについては、既存治療の進歩も踏まえると、粒子線治療を選択することの優位性ははっ...