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“喫煙18歳”案、日医が撤回要求

レポート 2015年9月10日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

自民党の特命委員会が9月上旬に「飲酒や喫煙年齢を18歳以下とするのが妥当」とする提言案を出したのを受けて、日本医師会は9月9日、科学的な観点から撤回を求める見解を出した(資料は、日医のホームページ)。特命委員会における議論では、公表前に、日医の意見を聞かれることがなく、「プロセスが遺憾」と指摘、自民党は今後日医に意見を聴取するという。 見解では、飲酒について、開始年齢が低いほど薬物依存になる確率が上がり、アルコール依存が薬物依存につながる可能性を指摘しているほか、急性アルコール中毒につながり、死者も出る「一気飲み」の問題にも言及している。喫煙については、癌や脳卒中などのリスクが増える点や、認知機能シナプスの構造変化による、注意欠陥や認知症の早期発症のリスクなどを指摘している。さらに、政府が、健康寿命の延伸を目指していることから「国民の健康の維持・増資という観点からも断じて容認できるものではない」としている。横倉義武会長は、9日の会見の中で、学校教育において、喫煙や飲酒についての既存の知見を教える教育への期待も示した。 公表前に、日医への意見聴取がなかった点については、横倉会長は「健康に...