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「医療安全」と「説明責任」は一体-上野道雄・福岡県医師会副会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2015年9月18日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

福岡東医療センターでは、10月以降も、医療安全については今まで通りの取り組みをしていく方針だという。 ――先生は、日医の医療安全対策委員会の副委員長を務め、第2次中間答申、「医療事故調査制度における医師会の役割についてII」をまとめられました(『“院内事故調”、委員長は外部委員、日医委員会答申』を参照)。この答申は、「福岡県医師会方式」がベースになっているとお聞きしています。「福岡県医師会方式」の概要をお教えください。 国立病院機構の九州ブロックで、2004年から実施していた「拡大医療安全委員会」は、委員長は外部委員が担いましたが、初期対応は主として、病院が担い、委員会開催のきっかけはさまざまだった上、報告書の作成は少数に留まっていました。 この「先行事例」の経験を踏まえ、2012年7月から開始した、「福岡県医師会方式」は、(1)問題事例が発生した場合には、24時間対応で医師会が受け付け、初期対応の段階から県医師会が関わり、事故調査の要否の判断も含めて支援、(2)院内事故調査委員会に専門医を派遣して、委員会を開催して、委員長を担う、そして報告書を作成する――としました。 「先行事例」か...