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2000年、第100回外科学会の会頭に◆Vol.20

スペシャル企画 2015年9月20日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

――北島氏は、2000年という節目の年に開かれた、第100回の記念すべき日本外科学会定期学術集会の会頭を務めた。メーンテーマは「未来のための今」だった。 「未来のための今-Act now for the future」は、福沢諭吉先生の言葉に由来しています。1858年に慶應義塾が設立され、その10年後の1868年に上野で官軍と彰義隊の戦争が起こった。そんな状況であっても、福沢先生は、塾生を励ましながら、ウェーランドの経済書を講義していたのです。「世間の動き、大砲の音に、頓着するな。未来を見据えよ。今のための今ではなくて、未来のための今」と説いていたそうです。2000年というのは、20世紀と21世紀の架け橋の時期。大学に、「未来のための今」という言葉を使わせてもらうよう頼みました。 もちろん、すぐにオーケーが出ました。会頭講演のテーマも、「未来のための今」です。「低侵襲・個別化」「医工産学連携」などの今後の展開についてお話しました。 定期学術集会は、東京国際フォーラムを全館貸し切りましたが、それでも足りず、東京会館も借りて開催。第100回記念の式典には、皇太子殿下と雅子様のお二人にご臨席...