1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 教育充実向け、各科予算30%カット◆Vol.23

教育充実向け、各科予算30%カット◆Vol.23

スペシャル企画 2015年9月23日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

――1999年から2年間、病院長を務めた後、2001年に慶應大医学部長に就任した。 医学教育においては、知識も重要ですが、それだけではなく技術も教えなければいけません。2003年にクリニカルシミュレーションラボ、2004年にはPBL(Problem based learning)チュートリアル教室を16室作りました。そこに看護師さんを1人置き、運営自体は学生に任せました。PBLチュートリアル教室では、学生6人くらいに1人チューターを付けて、問題解決型の学習を進めたほか、各教室にパソコンを置き、『Up To Date』など必要な情報にはアクセスできるようにしました。 これらを作る際、問題になったのは予算。そこで着目したのが、三田(慶應大の本部がある東京都港区三田)から、各教室に来る研究費です。年度の終わり頃になると、いつも余った場合にコンピューターなどを買っていたのを知っていました。教育の予算を確保するため、教授会に諮り、各教室の予算を一律30%ずつ削減しました。当初は皆から文句は言われましたが、有効活用されていないことは知っていたので、合意を得ました。 クリニカルシミュレーションラボは...