「公的言論の自由は守らなければいけない」
レポート
2015年9月27日 (日)
橋本佳子(m3.com編集長)
一般社団法人日本産婦人科協会事務局長を務める池下久弥氏(池下レディースチャイルドクリニック院長)は9月27日、亀田総合病院(千葉県鴨川市)副院長の小松秀樹氏が懲戒解雇処分を受けた問題を受け、「公的言論の自由は守らなければいけない」との声明を公表した。 池下氏は、本声明は事務局長としての個人的見解と断りつつ、「小松氏の言動は正義に基づくもの。しかも、病院に対するものではなく、行政に対する批判的言動を理由として、懲戒解雇処分とするのは、問題ではないか」と指摘する。同協会は、産科医療補償制度をはじめ、産婦人科が関連する医療制度や医療政策について、現場から改善を求める活動などを展開している(『「リスクマネージメントマニュアル作成指針」失効』などを参照)。池下氏が声明を出したのは、小松氏の懲戒解雇処分がこうした現場発の改革を抑圧する動きにつながりかねないとの懸念からだ。 小松氏は、千葉県における補助金問題や厚生労働省職員の医師派遣への関与問題などを、メールマガジンなどで批判的論評をしたことが、就業規則違反に当たるとして、9月25日付で懲戒解雇された(『小松氏に懲戒解雇処分、「到底納得できず」』を...
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