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川島なお美さんの訃報、がん治療の選択

オピニオン 2015年9月30日 (水)  中村幸嗣(危機管理専門血液内科医)

北斗さんの乳がん検診のことを書いた後、川島なお美さんの訃報が入ってきました。あの激やせ報道がされたとき、ほとんどの医師は今井さんと同じ悪液質というがん末期の症状であることは気付いていたでしょう。(がんと正しく戦う 今井さんと小西さんの事例より)ご冥福をお祈りします。 最近も書きましたが(がんになったら とりあえずやることは最善といわれている治療をおこなうことです)、がんになったときどうすればいいのか、彼女を例に現状と未来について書いてみたいと思います。 川島さんは2014年8月検診で肝臓の腫瘍を指摘され、最初の医師の説明に納得されずセカンドオピニオンを含めて検討され、腹腔鏡手術を2015年1月になされました。(真実)山田邦子さんの話によると、このとき既に余命1年と宣言された(多分最初の医師?)とお話しされています。 この医師を知りませんし彼女のブログからの情報しかありませんが、この医師の思考過程を想像してみます。 「画像上明らかにがん。すぐに手術が望ましい。でも仕事やおなかに傷を付けたくないと。ではすこしでも命を長らえさせるために抗がん剤で進展を遅らせたい。命を守るためにはそれが最善」...