阪大第三内科教授に就任、臨床も再開◆Vol.8
スペシャル企画
2015年10月14日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
――長年、基礎研究に身を置いていたものの、阪大細胞工学センター教授から、1991年に阪大第三内科の教授に就任する。 第三内科教授として講義も担当(提供:岸本氏) 1989年に来たハーバード大学の教授の誘いを断り、阪大に残ることに決めた後、間もなく、今度は「内科の教授に戻らんか」という誘いがあった。 どうも「何年か先の阪大の総長を医学部から出したい」という考えもあったようだった。当時は細胞工学センターの教授だったので、「それではうまいこといかん。いったん、医学部へ帰ってほしい」というのが向こうの考えだった。だから「嫌と、言わんでほしい」と。 それまで、長年臨床から離れていたので、「回診ができるのか」とか不安に思ったけど、「あなたならできなくても人はダメだとは思いませんよ。そやから何にも苦労せないかんことはないと思います」とか、いろいろ言われた(笑)。 なぜ僕に声がかかったかは分からん。僕は常に、人にぼろくそに言うてるけど、皆が付いてくるってことは、人間的に魅力というか、温かみがあると皆、思っているんかな。結局、教授選考がいつの間にか進み、教授会は僕を選出した。迷ったけれどお受けし、199...
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