医薬分業、「患者にとって公平な報酬に是正すべき」
レポート
2015年10月6日 (火)
高橋直純(m3.com編集部)
日本医師会総合政策研究機構(日医総研)は10月5日、ワーキングペーパー「調剤医療費の動向と大手調剤薬局の経営概況」を公表した。次期診療報酬改定で重点課題になるとされる調剤医療費の動向と、大手調剤薬局の経営概況を分析したもので、調剤医療費が増加の背景には処方せん枚数の増加だけではなく、処方せん1枚当たり調剤技術料が伸びていることなどが示されている(資料は日医のホームページ) 。 薬局調剤費の伸びが最も高く 調剤医療費を巡って日医は中医協で、「調剤医療費の伸び率が、他の伸びに比べて非常に高い。改定率以上に上がっているのではないか、という印象が拭えない」(中川俊男副会長)と主張しており(『「調剤医療費の伸び、異常に高い」』を参照)、日医総研のレポートはそれを裏付ける形だ。 2004年度以降の医療費の伸びを分析すると、薬局調剤医療費(薬剤料等を含む)の伸びは、ほとんどの年で最も高く、薬価改定がない年には8%前後(2013 年度は6%弱)、薬価改定がある年には2~5%程度(2012 年度は1%台)伸びていることが明らかになった。伸び率が調剤報酬本体改定率よりも高い点について、執筆した研究部専門部...
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