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「サカダイ」から「ハンダイ」目指す◆Vol.11

スペシャル企画 2015年10月18日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

――阪大医学部長を2年間務めた後、1997年8月から2003年7月までの6年間、阪大総長を務めた。総長時代、取り組んだことの一つが情報発信だという。 阪大はさまざまな研究成果を挙げていても、東京に行くと、「阪大」と書くと、「サカダイ」と呼ばれることもあった(笑)。せっかくの阪大の実力が、知られていなかったので、阪大の知名度向上に取り組んだ。最新の研究成果などをまとめたニューズレターを出したり、当時は約2500人いた教官の「研究者総覧」をインターネットで公開したほか、さまざまなインタビューを受けたりして、だんだん知られていくようになった。 そのほか、時代のニーズに合うよう、生命機能研究科や情報科学研究科など、大学院の研究科も幾つか作った。生命科学の基礎的な研究は大事だが、それをやるのは医学部出身者でなくてもいい。薬学系や理学系など、さまざまな出身者が生命科学の研究をする場として作ったのが、生命機能研究科の大学院。阪大以外からも、全国から応募があった。 1997年に阪大総長に就任した後も、自身の研究を続けた(提供:岸本氏) ――総長時代、力を入れたのが、入学式、卒業式、学位記授与式での式辞...