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研修医の都市集中是正、カギは地方の体力強化

レポート 2015年10月14日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は10月13日、2016年度(2016年4月から開始)の臨床研修の都道府県別の定員を公表、東京をはじめとする6都府県以外の募集定員割合は全体の63.4%になることが分かった(資料は、厚労省のホームページ)。 2015年度の63.4%から不変で、過去最高。ただし、研修医の6都府県への集中を是正するため、都道府県別の募集定員上限の算出方法を見直したものの、さらにその割合を押し上げるには至らなかった。募集定員上限が増えても、実数、つまり研修病院の募集定員の合計が減少した都道府県があることが一因だ。制度上、6都府県への集中是正を図っても、研修医を受け入れる体力のある病院が地方に増えなければ、現実には是正が進まないと言える。 石川、佐賀、鹿児島の3県では2桁減 募集定員は全体では1万1272人で、2015年度の1万1222人より微増。臨床研修を実施する病院は、全体では1027カ所(2015年度9施設増)。内訳は大学病院(分院含む)が117施設(同1施設減)と臨床研修病院が910施設(同10施設増)。 臨床研修が2004年度から必修化されて以降、募集定員の総数が研修希望者を大きく上回り、...