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国立国際医療研究センター、誤投与事故「10の疑問に回答」◆Vol.1

レポート 2015年10月17日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

造影剤の誤投与事故で揺れた、国立国際医療研究センター病院。事故は2014年4月に発生、患者は死亡。担当した後期研修医は業務上過失致死罪に問われ、2015年7月、有罪判決を受けた(『造影剤の誤投与「初歩的、重い過失」、禁錮1年』を参照)。 「検査室の棚に置いてあった、造影剤の取り違え」というミスは、なぜ起こったのか。事故直後、どのように対応したのか、その後、どんな医療安全体制の見直しを行ったのか……。刑事裁判の公判を通じても、いまだ疑問点は多い。 同センター病院はこれまで取材対応は控えていたが、刑事裁判が終わり、厚生労働省の立入検査も終え、院長らの処分を9月25日に行ったことから、同院幹部らがm3.comの取材に応じた。その内容を「Q&A;」形式でお届けする(取材は、2015年10月5日に実施。計3回の連載)。 ※取材は、副院長の大西真氏、医療安全管理室長、医療安全管理者が対応、各者の発言をまとめた。 Q1 :患者の容体急変後、ICUではどんな治療をしていたのか。 2014年4月16日、17時30分頃、「本日入院、神経根ブロックと脊髄造影検査を目的に入院した患者が急変して、これからICU...