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国立国際医療研究センター、誤投与事故「10の疑問に回答」◆Vol.3

レポート 2015年10月24日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

Q8:いくら「禁忌」などの注意書きがあっても、ヒューマンエラーは起き得る。その防止に向け、事故後、ウログラフインをはじめ、危険薬の取り扱いをどう変更したのか。1本ずつ払い出しを行うなどの対策は実施したのか。 ウログラフインをはじめ、検査室におけるハイアラート薬の管理を見直し、実施した。X線透視室では、必要な時にすぐに撮影ができるよう、棚に複数の造影剤を置いていたが、事故後は、ウログラフインを「ハイアラート薬」として扱い、(1)1本ずつ薬剤部から払い出しを行う、(2)警告用の赤いシールを箱とアンプルに貼るなどの対応をした。薬剤部をはじめ、現場に必要性を説明し、職員の理解を得て進めた。なお、病棟についても、医薬品を管理するために病棟薬剤師を配置し、今年の6月から、「病棟薬剤業務実施加算」を算定できるだけの体制を整えた。 【事故後の造影剤使用に関する改善点(概要)】 1.レジデントや研修医の基本的な知識や手技の確認と研修 指導医がレジデントと研修の基本的な知識を確認した後に、指導医の監視下で手技に参加させることを徹底する、など。 2.脊髄造影検査のマニュアルの整備など 従来のクリニカルパスに...