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「近藤理論」を巡り医師とNP読者の意見の違い◆Vol.4

スペシャル企画 2015年10月26日 (月)  佐藤留美(NewsPicks編集部)

がんは放置すべき、抗がん剤は毒だ、検診による早期発見のメリットはない――。元・慶應義塾大学医学部専任講師の近藤誠氏は、日本のがん治療を真っ向から否定する。氏が提唱する「がん放置療法」のあらましは簡単に言うとこんなことだ。がんには「本物のがん」と「がんもどき」の2種類があり、本物のがんは発見時には転移しており治療は無駄、一方、がんもどきは転移しないので放置しても良い。つまり、いずれの場合でも、積極的な治療は不要だと言う。 NewsPicks読者の58%が「近藤理論」に「聞くべき点ある」 この「近藤理論」は、センセーショナルなタイトルの数多くの著書に加え、国民の2人に1人ががんに罹患し、がんが身近な問題と捉えられる時代になり、著書『医者に殺されない47の心得』は100万部を超えるヒットを記録した。 実際、今回のアンケートに答えてくれたNewsPicks(以下、NP)読者の6.2%が近藤理論に賛成し、51.8%もが聞くべき点もあると回答している。 著者の売名行為、エビデンス不足など医師は否定的 だが、医師の間では近藤理論は長らく疑問視されてきた。実際、今回のアンケート結果を見ても、賛成と答え...