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健康サポート薬局が示す「かかりつけ薬剤師」とは

オピニオン 2015年10月21日 (水)  藤田道男(医薬ジャーナリスト)

2015年6月から厚生労働省で進んでいた「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」が、9月24日に発表された報告書をもって幕を閉じました。「健康情報拠点薬局」の正式名は「健康サポート薬局」に決定。年内に策定予定の「患者のための薬局ビジョン」との関係性もありますが、概ね「かかりつけ薬局機能」と「積極的な健康サポート機能」を備えた薬局というイメージで固まりました。 なぜ薬局機能の再構築が必要なのか 分業元年(1974年)以降、薬局はその受け皿として、一定の役割を果たしてきました。一方で、大半の薬局が調剤に特化し、医療機関近隣に立地する門前型であったため「処方箋がなければ入れない」と地域住民から認識されるようになったのです。 この背景には、薬局がOTC医薬品などの「物販」においてドラッグストアに対抗できなかったことや、医師がOTC医薬品に難色を示す傾向が強かったことがあります。 しかし、本来薬局は「すべての医薬品の供給拠点」であり、薬剤師は「医薬品の供給責任者」としての役割があります。処方薬を服用している患者が、OTC医薬品やサプリメントを服用することもあります。それらの併用による相...