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「医療に犠牲強いる」、横倉日医会長が財政審に反論

レポート 2015年10月22日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

日本医師会の横倉義武会長は10月21日の定例記者会見で、財務省が作成した、「骨太方針2015」の具体化に向けた社会保障制度の「改革工程表」について、「医療・社会保障に犠牲を強いるもの」と語った。10月9日に開催された財政制度等審議会財政制度分科会で示された改革工程表では、44項目のうち大半が医療関連だった(『外来医療費の地域差是正、2018年度から』 を参照)。 横倉会長は改革工程表に挙がった、(1)医療・介護を通じた居住に係る費用負担の公平化、(2)かかりつけ医の普及の観点からの診療報酬上の対応や外来時の定額負担、(3)医療提供体制の適正化――の3点について反論を述べた。 (1)は、入院と在宅医療の公平性を確保する観点から入院に際して居住費を求める内容で、横倉会長は「治療が必要だから入院しており、居住費という介護の概念は適さない。公平性の確保という視点が不適切」と指摘。(2)について、財政審はかかりつけ医以外を受診した場合は、定率負担に加えて少額の定額負担を課すべきと主張している。「定額負担は高齢者へ影響が大きく、受診控えで重症化し、かえって負担が増える」と指摘した上で、「日本の医療...