在宅医療×EBMのケーススタディ
オピニオン
2015年10月23日 (金)
桑原秀徳(病院薬剤師)
在宅医療にエビデンスを活かす――。一見、ハードルが高そうに思えますがそんなことはありません。何より、エビデンスを活用することで薬剤師はもっと確信を持って主体的に在宅に取り組めるはずです。 本連載では、病院薬剤師として在宅医療に携わる桑原秀徳氏に、在宅におけるエビデンスの活用法についてうかがいます。 はじめに 皆さん、「エビデンス」と聞いて、どのようなイメージを浮かべますか。これはもちろん「Evidenced Based Medicine」いわゆるEBMと関係する言葉ですが、本連載は「EBMとは……」という”そもそも論”とは異なります。 まさに今、あなたが薬剤師として手にしている仕事、それは何を根拠にそのようにしているのですか? 狭義の調剤業務や医薬品管理業務云々という話ではありません。例えば、その処方箋は何を根拠に疑義照会の要否を判断したのですか? 患者さんに対する説明は何を根拠にそう話したのでしょうか? 医師の処方や患者さんの薬の使い方が不適切だと判断した根拠は何ですか? その根拠は「医師の判断」だから? 添付文書に書いてあるから? それとも専門書籍に書いてあるから? 大学で学んだか...
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