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出生前診断の是非、医師の3分の1が「分からない」◆Vol.5

スペシャル企画 2015年10月29日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

妊娠中に妊婦の羊水や血液から、ダウン症などの胎児の染色体異常を調べる出生前検査。検査の結果、染色体異常が確定した97%で人工妊娠中絶をしたという調査結果もあるなど、命の選別につながるという指摘も否定できない。高齢出産が増える中で、診断を受けるかどうか悩むカップルも増えている。 「ご自身、もしくはパートナー」について尋ねたところ、「利用したい」と回答した医師側は3割にとどまった。また、「分からない」とする回答もNewsPicks(以下、NP)側の2割に対して、医師側は3割だった。日ごろ、生と死を見つめる医療現場にいるからこそ、悩みが深いのかもしれない。 利用したいと回答した医師からは、「生命の選択という問題はあるものの、個人レベルに落とし込んでしまえば、手段があるなら利用したいと思うのが普通なのでは?」「自分の妻も高齢出産であり、利用した。ただし、値段が高すぎると思った」などの声があった。 翻って利用する気がないという医師側の反対意見としては、「「染色体異常と出生前に分かったから中絶するという発想にはとても反対。この風潮は不妊治療をしてまで子どもを授かった夫婦に多いことも気に入らない」「...