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剖検も内科医の仕事、厳しい研修◆Vol.7

スペシャル企画 2015年11月7日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――地元に帰って開業する道は選ばず、研究を志向し、大学院を目指す。 京大に1955年にできた医学系の新制の大学院は、4年制。私の第二内科の場合、いったん外に出てから大学院に入ることになっており、インターンのときにお世話になった小松先生から、「来い」と言われて、入局2年目と3年目の2年間は大津赤十字病院で研修しました。 「インターンをここでしたのだから慣れているだろう」ということで、いきなり12人の入院患者さんを持たされました。それがやがて増え、一番多いときは50人を超えたことも。看護師さんがサポートしてくれ、回診の際にメモを取ってくれましたが、それでも、これだけの患者さんを診るには本当に大変。毎日3人ぐらい退院して、サマリーを書いていると、新しい患者さんが入ってくる。朝は9時くらいからでしたが、徹夜になることも。夜はあまり呼び出されませんでしたが、その分、自分が当直の時は、各科にわたり対応していました。 大津日赤には当時、京大病院にはまだなかった中央検査室がありました。けれども、血液検査は、全部自分でやらなければいけない。メランジュールという細いガラス管で血液を吸い、白血球、赤血球、血...