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病院は1.4ポイント赤字増、診療所は黒字維持

レポート 2015年10月30日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

2016年度診療報酬改定の基礎データとなる、「医療経済実態調査」の結果概要が、このほど明らかになった。2014年度改定前後を経営状況や常勤職員の年収などを調べたもので、一般病院の医療・介護損益差額は、改定後の事業年度はマイナス3.1%で、改定前のマイナス1.7%よりも、1.4ポイント悪化した。一方、診療所(無床)は、改定後はプラス16.1%、改定前はプラス16.6%で、0.5ポイントの悪化にとどまった。詳細は11月4日に開催予定の中央社会保険医療協議会で報告される予定。 2014年度診療報酬改定は、改定率は0.1%だった。しかし、消費増税に伴う対応を差し引くと、1.26%のマイナス改定。消費税対応は、初再診料や入院基本料の引き上げで行われたため、消耗品や設備投資などが多額で、控除対象外消費税負担が大きい病院では、その補填が十分ではなく、経営悪化につながったと見られる。 常勤職員1人当たりの平均年収は、開設主体による差が大きい。病院長(医師)について、改定後の事業年度の年収を見ると、最も高いのは、医療法人立病院長で、2930万4083円、次が公立病院長の2069万861円、国立病院長の1...