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地域枠の学生、へき地の公立病院で実習◆鹿児島大Vol.1

スペシャル企画 2015年11月9日 (月)  高橋直純(m3.com編集部)

地方での医師不足解消のために導入された医学部の地域枠。へき地、離島を多く抱える 鹿児島県でも、鹿児島大学に地域枠を設け、今年4月から1期生がへき地の医療機関に派遣されるようになった。今夏には2人の現役学生が、1期生の先輩医師が勤務する病院で実習を行った。スペシャル企画「改革進む医学教育」の第八弾では、実習に同行し、へき地医療の現状と地域枠医学生への教育の様子を取材した(計3回の連載)。 すれ違うのもやっとの細い道を車で走って、患者の家に訪問する。患者は目が見えなかったり、ベッドからから起き上がれなかったり、高齢者が中心だ。鹿児島県の大隅半島の東側にある肝付(きもつき)町。肝付町立病院の井畔能文病院長が月曜午後に行う訪問診療に、この9月、鹿児島大学医学部に地域枠で入学した2人の学生が同行した。まだ1年生と2年生で、診療に参加できることはほとんどない。それでも、実習に付き添う鹿児島大離島へき地医療人育成センターの大脇哲洋教授は「地域で働くことの何が楽しく、辛いのかを見てもらうことに意味がある」と意義を説明する。 地方での医師不足解消の手段として期待される地域枠の学生。医学部入学定員は200...