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医師4年目、高齢化率50%の地区で診療所長◆鹿児島大Vol.2

スペシャル企画 2015年11月10日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

この夏、鹿児島大医学部の2人の学生が実習で訪れた鹿児島県肝付町。その中でも岸良地区は人口743人、高齢化率も50%(2014年4月現在)を超え、鹿児島市内から、車で2時間半かかる。文字通りへき地だ。同地内の唯一の医療機関、岸良診療所では週2回の午前中のみ診療が行われている。今年4月からは、2006年に鹿児島大学医学部の地域枠の第1期生として入学し、医師になって4年目の新村尚子氏が診療所長を務めている(『地域枠の学生、へき地の公立病院で実習◆鹿児島大Vol.1』を参照)。 看護師3人とともに新村氏が診療所に到着するのは午前8時ごろ。診療開始は午前9時だが、ほぼ全員の患者が高齢者ということもあり、午前6時ごろから並び始める人も多い。診療所で20人前後の患者を診察した後、午後はそのまま同地区で訪問診療を行う。新村氏は「診療所を頼ってくれる人を全部、診なくてはいけない。大きな病気の前兆を見逃さないように心掛けている」と話す。 新村氏の診療を見学する鹿児島大学医学部の学生 見学を引率していた同大離島へき地医療人育成センターの大脇哲洋教授は「先輩が現場でどのように活躍しているかを見て、何を学ぶべき...