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京大総長就任と『AERA』ショック◆Vol.20

スペシャル企画 2015年11月20日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

――医学部長を3年間務めた後、1991年12月から京都大学総長を務めることになった。 医学部長は1期2年、2期目も選ばれましたが、2期目の途中で交代しました。それは総長に選ばれたからです。これがまたハプニングでした。前任者の任期が1991年12月15日に切れるので、選挙が行われたのは、その1カ月前くらいだったしょうか。 今は違うと思うのですが、当時はいきなり総長選挙を行い、決めていました。変な運動をする人がいるといけないからなのでしょう。助手以上の教員が2人ずつ、総長候補の意向投票を行うのです。それが土曜日。翌日曜日に、講師以上が大学本部に缶詰になり、意向投票の上位15人について、投票する。京大は、大学本部以外に、全国で35カ所くらい研究施設などを持っていて、そこの教員も投票権を持っています。日曜日の総長選挙には、教授だけで800人くらい、全体では二千数百人が集まりました。 京都大学の総長室にて。施設の改修、新しい学際分野への対応、教養教育の充実をはじめ、さまざまな改革に取り組んだ(提供:井村氏) だから総長候補は、全学に顔を知られている人が有利なのです。例えば、学生部長や教養部長など...