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「多剤投与にメス」「在宅の暴力対策を」との声も

レポート 2015年11月24日 (火)  成相通子(m3.com編集部)

社会保障制度審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)が11月20日に開かれ、11月19日に社保審医療部会で提示された2016年度診療報酬改定の基本方針(骨子案)について議論した(骨子案と医療保険部会での議論は『「治し、支える医療」に転換、削減のターゲットは薬』を参照)。「多剤投与の適正化」については、医療部会に続いて委員間で意見の対立があったほか、医療従事者の負担軽減について、在宅医療や訪問看護の現場での医療サービス提供者への暴力の問題や、夜勤勤務の対策を求める意見が出た。 多剤投与をめぐっては、基本方針(骨子案)の具体的方向性のうち、医療費の効率化・適正化の項目で、「残薬や多剤・重複投薬の削減を進める」としている。19日の医療部会では、日本医師会副会長の中川俊男氏が「行きすぎた長期処方の是正」の追加を求めた上で、追加しない場合は多剤投与の是正の削除を要求した。 この発言に対し、20日の医療保険部会では、健康保険組合連合副会長の白川修二氏が「多剤は絶対に取ってはいけない」と反論。理由としては、精神科の多剤投与を制限した前回改定が「上手く機能していない」としたほか、...