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「社会保障費増、5000億円弱に抑制」財政審建議

レポート 2015年11月24日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

財務省の財政制度等審議会は11月24日、「2016年度予算編成等に関する建議」を麻生太郎財務大臣に提出した。実質的に医療費がターゲットとなる社会保障費では「確実に高齢化による増加分の範囲内(5000億円弱)にしていくことを求める」として、診療報酬のマイナス改定を強く求めた(資料は、財務省のホームページ)。 会見した審議会長の吉川洋氏(東京大学大学院経済学研究科教授)は診療報酬改定について「薬価と診療報酬本体についてマイナス。医療関係者は診療報酬の改定率が上がるか下がるかに関心を持つが、診療報酬は平均。国・経済の状況を見れば、財政の論理が働くのは当然。平均価格を上げる時代は終わり、今は配分が問題。配分に歪みがあると、医療にマイナスの影響を与える。医療関係者は配分にもっと意を払ってほしい」と強調した。 厚生労働省は高齢化等に伴う社会保障費の増加分として、2016年度予算では6700億円を概算要求しているが、財政審は「経済・財政再生計画」が目標とする3年間で1兆5000億円以内に抑えるよう要望。2016年度は初年度であることから、「確実に高齢化による増加分の範囲内(5000億円弱)にしていく...