東北大受験　不合格だったら呉服屋？◆Vol.7

――医学部を目指すようになったのは、いつ頃からだったのだろうか。 東北学院には、大学もあり、一定の成績があれば無試験で入学できたので、皆はのんびりして、あまり勉強はしていませんでした。でも私は成績が上がり、勉強も面白くなってきたので、東北大学を目指すようになったのです。その頃の得意科目は、数学と英語。2科目とも、受験勉強で一番点数を取りやすい科目と言えます。文章を書くのは好きだったけれど、国語が好きでもテストの点数は取れなかった（笑）。 法学部とか文学部などは考えておらず、手に技術を持ちたいという気持ちがあり、初めは工学部を考えていました。工学部を出れば、技術畑で必ず仕事ができると思っていたのです。けれども、先生が嫌で、物理が嫌いになってしまった。それで結局、高校1年の途中で、医学部志望に変更しました。 親戚の一人が涌谷で「久道医院」を開業していた以外は、知り合いに医師はいなかったのですが、高校の下宿のおばさんがなぜかいつも、「医学部に入れ、医学部に入れ」って、しつこかった（笑）。それで私も、医学部を考えるようになったのです。 また当時の校長先生が、一高、二高に行かないで残った連中をけ...