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「医療だけ低賃金になる」、横倉日医会長が危機感

レポート 2015年11月26日 (木)  成相通子(m3.com編集部)

日本医師会の横倉義武会長は11月25日に記者会見し、財務省の財政制度等審議会が11月24日、社会保障関係費増を5000億円弱に抑制することを掲げた「2016年度予算の編成等に関する建議」をまとめたことを受け、「地域医療の崩壊につながる大きな懸念がある。到底容認できない」と危機感をあらわにした。その上で、安倍政権が企業に賃上げを要請している点に触れ、「今回の診療報酬改定で削減ありきの議論では、医療従事者だけ賃金上昇が無い、低賃金でやりなさいということになりかねない」と述べ、アベノミクスが目指す所得拡大のためにもマイナス改定は避けるべきだと主張した。 「2016年度予算編成等に関する建議」では、社会保障関係費の伸びを「確実に高齢化による増加分の範囲内」とする5000億円弱に抑制するように要請。厚労省が増加分として概算要求した6700億円から1700億円強の削減となる(『「社会保障費増、5000億円弱に抑制」財政審建議』を参照)。 横倉会長は、経済実態調査の結果については、病院、診療所ともに厳しい状況にあると述べた。 横倉氏は、財政審の建議について、「具体的な削減を示唆しているのは大きな問題...