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消費税補填、「診療報酬では限界」

レポート 2015年11月30日 (月)  成相通子(m3.com編集部)

2014年度の消費税率5%から8%への引き上げで、医療機関の負担がどのくらい増え、診療報酬改定でどの程度補填されたのか――。11月30日に開催された、中央社会保険医療協議会の診療報酬調査専門組織、診療報酬専門組織・医療機関等における消費税負担に関する分科会(会長:田中滋・慶応義塾大学名誉教授)で調査結果が発表された(資料は厚生労働省のホームページ)。12月2日の中医協総会で報告する。 調査結果によると、医療機関等全体で見た、「医薬品費と減価償却費などのその他課税費用の消費税3%相当額」と「2014年度診療報酬改定で本体に上乗せされた消費税分」との補填差額は54億円のプラス、補填率は102.7%だった。内訳では、病院(102.36%)、一般診療所(105.72%)、歯科診療所(100.68%)で補填率は100%を上回った一方、保険薬局の補填率は86.03%と100%を下回り、病院でも特定機能病院や一般病棟病棟では、補填率は100%以下となるなど、機能別や開設主体で補填率にバラつきがあることが分かった。 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、補填率は100%を上回ったものの、医療現場では...