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東北大学医学部入学直後、「M検」で全裸に◆Vol.8

スペシャル企画 2015年12月8日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

――1957年4月、東北大学医学部に入学する。 解剖実習で医師という職業の重みを知った(写真:伊藤有宏) 入学当初、思い出深いのが、「M検」。軍隊に入る時に、性器や肛門も含めて、身体検査を行うのが「M検」で、当時は、医学部の男子学生にも実施されていたのです。 体育館に集められて、一通りの身体検査を終えた後に、ある部屋に入れられて、皆が並んでいるところに、白衣を着たドクターがいて、「全部下ろして」と言われた。何を下ろしたらいいのかが分からずにいると、「パンツだ」って言われて(笑)。これにはびっくりしましたね。「M検」のMは、Maleの「M」。Militaryの「M」とも言われていました。 でも、そのドクターはいい先生でした。性器を検査され、「うっ」なんて言っていると、「おまえは変わった名前だな」「いい医者になるんだぞ」などと声をかけられ、「こういう先輩がいる大学なんだ」と好印象を持ったことを覚えています。 ――医学部の最初の1年半は、西多賀の三神峯という場所にあるキャンパスで教養教育を受けた。 高校では勉強していなかった哲学や経済学、倫理学、統計学などを取っていて、それは面白かったのです...