1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「マイナス改定で医療崩壊の再来」と診療側

「マイナス改定で医療崩壊の再来」と診療側

レポート 2015年12月2日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

12月2日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、診療側と支払側が、2016年度診療報酬改定に向けた意見をそれぞれ提示した(資料は、厚生労働省のホームページ)。 診療側は、「今回、マイナス改定を行うことになれば、医療崩壊の再来を招くことになる。政府は必要財源を確保し、診療報酬本体はプラス改定とすべき」と求めたのに対し、支払側は、「診療報酬はマイナス改定とすべき」と提言。診療側が、薬価改定財源を診療報酬本体の改定財源に振り向けることを求めたが、支払側は「診療報酬本体には充当せず、国民に還元する必要がある」とし、意見は真っ向から対立した。 2014年度改定と同様に、中医協としての意見書を厚労相に提出することでは一致したものの、取りまとめは難航が必至だ。 その言葉を端的に表したのが、健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏による、「一番の問題は改定率。両論併記でもやむを得ないが、意見書は出すべき」との発言だ。 これに対し、日本医師会副会長の中川俊男氏は、「最初から両論併記と言わないでもらいたい。何らかの一致点を見いだすことができないか」と提案した。 2...