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医師のキャリア形成、大学が生涯にわたり支援

レポート 2015年12月2日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会と全国医学部長病院長会議は12月2日、共同で記者会見を開き、「求められているのは医学部新設ではない」とのサブタイトルが付いた、「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」を公表した(資料は、日医のホームページ)。今年8月に公表した骨子案とほぼ同じで、「早急な医師養成数の見直し」や「新たな医学部設置認可の差し止め」のほか、医学部入学から生涯にわたって医師の異動を把握し、キャリア形成を支援する「医師キャリア支援センター」の各大学への設置が主な内容だ。 日医会長の横倉義武氏 会見で、日医会長の横倉義武氏は、「現状の医師不足の本質は、医師の地域と診療科の偏在であり、これらの解消こそが喫緊の課題」と述べ、「緊急提言」の実現がその解決になると主張した。医師の絶対数については、2008年度から2016年度までの間に、既存医学部の増員および医学部新設があり、医学部定員が計1642人増加したことを挙げ、「1大学100人とすれば、16の医学部が新設されたのと同じ。(定員増前と比較して)2016年度からは毎年1000人以上多い医学生が卒業してくる。定員増の効果が表れると期待してくる」と説明。一方で、1...