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医学部長、最大の仕事は「いい教授を選ぶ」◆Vol.22

スペシャル企画 2015年12月22日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

――1995年、東北大学医学部長に就任にした。 教授選びの重要性を説く(写真:伊藤有宏) 医学部長になる前は、医学部の予算委員長、大学全体の評議員などをやっていました。私の前任の平則夫先生が、その仕事ぶりを見ていて、「僕の後は、久道にやらせようかな」と考えるようになったようです。学者としてではなく、ガバナンスの仕事ぶりが評価されたと思っています。 医学部長は選挙で決めますが、第1回の投票で過半数を取ってしまいました。結局、3選され、定年の1年前の2001年3月まで、計6年間務めました。医学部には「定年前の1年は、学部長はやらない」という慣例があった。最後の1年は、第二の人生を考える時間というわけです。 そもそも教授になったこと自体、異例と思っていましたから、正直、よく医学部長に選ばれたという思いでしたね。ただ、ガバナンスの経験は豊富で、その意味では向いているのかと受け止めました。 その上で、重要だと考えたのは、身内にこだわらず、他大学の出身者からも選ぶこと。以前は、大学の評価指標の一つに、教授の「純血率」というのがありました。これは、全教授における自大学出身の教授が占める割合です。「純...