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「市場拡大再算定」拡大と消費税改定に異議

レポート 2015年12月9日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会保険医療協議会の薬価専門部会(部会長:西村万里子・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は12月9日、次期薬価基準制度の「論点整理」(案)に対する、3つの製薬団体へのヒアリングを実施した(「論点整理」(案)は、『後発品は0.5掛け、「年間売上1000億円超」引き下げ』を参照、資料は、厚生労働省のホームページ)。 3団体が共通して強く反対したのは、売上が薬価収載時よりも大幅に上回った場合に実施される「市場拡大再算定」の対象拡大と、2017年4月に予定されている消費税率の引き上げに伴う市場実勢価格に基づく改定だ。 「市場拡大再算定」について、日本製薬団体連合会会長の野木森雅郁氏は、「薬価算定時の前提条件が何らかの理由で大きな変化がないにもかかわらず、市場規模の拡大という事実のみをもって、薬価を引き下げるのは妥当ではない」と異議を唱えた。消費増税に伴う改定についても、「2016年4月改定から1年しか経過していないにもかかわらず、市場実勢価格に基づく引き下げを実施することは、日本の製薬産業の競争力の弱体化になる」などの理由から反対。通常改定の2016年度と2018年度の間に、2017年度...