医学部入試、「全員面接」を導入◆Vol.23
スペシャル企画
2015年12月23日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
――全員面接を入れるなど、1995年4月から2001年3月までの医学部長時代は、医学部入試の在り方も見直した。 他の大学の事情は分かりませんが、東北大では実施していなかったので、医学部では受験者全員に面接を導入しました。偏差値偏重の入試を是正するほか、医師を目指すモチベーションや適性を見極めるためです。 面接は1回、または2回実施しました。最初の面接は3人の教授で、そこで何か問題がありそうだとなると、医学部長、評議員の教授、精神科教授の3人で再度面接します。精神科教授を入れているのは、やはり精神的な疾患などを持っていると、臨床を担うのは難しいからです。 面接で、必ず聞いたのが、「なぜ医学部を受験するのか。医師を目指した動機は?」ということ。逆に聞いてはいけないのが、親の職業など、個人情報に関わる質問。その辺りは気を遣いました。 ただ、学生も勉強してね。試験は前期と後期に分かれており、前期の試験で、面接で不合格になった学生が、後期では合格しそうになった学生がいます。大学本部の事務局から、「この方は面接で1回目のとき落ちていますけど、どうしますか」と連絡が入った。学生の選考委員会のメンバー...
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