今、薬局に求められる地域貢献の在り方
オピニオン
2015年12月16日 (水)
薬キャリPlus
現在、日本の薬局は5万7000件以上と、コンビニエンスストアを超える規模に達しています。飽和状態ともいわれる状況下、今まで以上に他局との差別化が必要となるでしょう。そこで今回は、オリジナリティある取り組みでかかりつけ薬局化を進める「フローラ薬局」に注目。代表取締役の篠原久仁子さんに、地域で愛される薬局づくりについてうかがいました。 悪立地が生み出した処方箋に頼らない薬局経営 ― 「フローラ薬局」の開業の経緯を教えてください。 ドイツの老舗薬局をイメージした 外観が目を引く 「地元で薬局を開業したい」という夫の希望で、1995年に「フローラ薬局」を茨城県水戸市に開業しました。出店したのは周囲に商店がなく、住宅もまばらなエリア。車の通行はあるものの人通りは少ないため、オープン当初は開店休業の状態が続きました (笑)。 当時はまだ医薬分業率が20%の時代で、ほとんどが院内処方でしたから、門前立地でないこの場所は「待ちの姿勢」ではお客さまは来ません。そのとき、「みずから働きかけないと、困っているお客さまの相談にすらのれない」と気づいたのです。 門前立地ではないから、処方箋需要は見込めない。それ...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。