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『病院監査ことはじめ』を上梓◆Vol.29

スペシャル企画 2015年12月29日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

――2007年4月から、宮城県対がん協会会長を務め、今に至る。 29歳から42歳で東北大教授になるまで13年間いた“古巣”に戻ってきたわけです。 2010年4月から2年間は、ちょうど独立行政法人化された国立がん研究センターの監事を務めました。独法化後前のセンターについては、「がん予防・検診研究センター整備基本構想策定検討会」や「今後のあり方検討会」の委員を務めた経験もありますが、監事などはやったことはなかった。 独法化後の初代総長の嘉山孝正先生から依頼された時、「会計監事は、分からない」と答えたら、「いや、違うのです、先生には業務監事をお願いします」と言われた。確かに、厚生労働大臣からの辞令では、「監事(業務)を委嘱する」と書かれていました。監事はもう1人いて、その方が会計監事でした。 実際にやってみると、業務監事の仕事はたくさんあったのです。まずはセンター自体のガバナンスの問題。センターには、さまざまな委員会がありますが、理事長の意向はどのように反映されているか、人事はどのようにして決めているのか、それをチェックするのは誰なのかなど、いろいろな視点で監査することが必要。診療そのものの...