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ノバ社、元社員とも否定、府立医大論文改ざん事件

レポート 2015年12月17日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員、白橋伸雄被告は12月16日、東京地裁(辻川靖夫裁判長)の初公判で「脳卒中のイベント数を水増しをしたことはない。論文を執筆したのは研究グループの医師で、相談を受けたが研究のお手伝いをしただけ」と起訴内容を否認した。同じく被告の立場にあるノバ社も「あらゆる手段で調査したが、白橋被告の虚偽論文作成の事実や、当社が刑事責任を負う根拠が確認できなかった」と述べ、無罪を主張した。 東京地検特捜部は2014年6月に白橋被告を逮捕。白橋被告とノバ社が否認しており、公判前整理手続きが長期化し、公判開始まで1年半が経過した。現時点で30回以上の公判が予定されており京都府立医科大の元教授らも証人として出廷する予定。初公判となる12月16日は、約35席の一般傍聴席を巡っては100人以上が抽選券に並んだ。午後1時半に開廷し、途中15分の休憩を挟んで3時間以上続いた。 今月になって保釈された白橋被告は黒のスーツ姿で出廷。罪状...