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「2016年、かかりつけ医を推進」- 横倉日医会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2016年1月5日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、高橋直純(m3.com編集部)

4月から地域医療構想の策定が始まり、2016年度診療報酬の改定率決定やTPPへの日本の参加が決定するなど、日本の医療体制に大きな影響を与える出来事が続いた2015年。医師、医療者の先頭に立って、医療界の声を主張してきた日本医師会の横倉義武会長に2015年を振り返っていただきつつ、2016年、そして将来の医療に対する展望を語ってもらった(2015年12月10日にインタビュー。計2回の掲載)。 ――2015年を振り返って、大変だったことは何でしょうか。 日本医師会の横倉義武会長 一年中大変だったが、その中でも一番は経済と医療の接点でのやりとり。経済財政諮問会議の「骨太の方針2015」や、財務省の財政制度等審議会の建議など、医療費の削減を求めるさまざまな提案がなされた。我々が一番願っているのは公的医療保険による国民皆保険の維持。それに反するものが出ないようにするための事前折衝が一番大変だった。幸いにして、まあまあのところに落ち着いた。 もう一つはTPP。これも我が国の国民皆保険体制を壊す可能性があり、安倍政権がスタート時から問題提起し続けた。甘利大臣が最後のTPP交渉に行かれる前にもお会いし...