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新専門医制度、「大学医局」復権の懸念 - 末永裕之・日病副会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2016年1月12日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

2017年度から新専門医制度がスタートする。それに向けた準備が進む中、日本専門医機構は2015年12月から専門医研修に取り組む基幹施設からの「研修プログラム」の申請受け付けを開始した。専門医研修は、基幹施設と連携施設が研修施設群を形成し、取り組むのが基本。その基幹施設になるハードルの高さから、大学病院が中心となり、結果的に大学病院などの大病院に指導医や専攻医の集約化が起き、ひいては地域医療に支障が生じる懸念が、ここに来て高まっている。 日本病院会では12月、専門医制度の運営において地域医療への配慮などを求める要望書を日本専門医機構に提出した。同副会長で、同機構の理事も務める末永裕之氏(小牧市民病院院長)に、専門医制度に対する考えや要望書を提出した経緯などをお聞きした(2016年1月6日にインタビュー。計2回の連載)。 ――日病の会員病院の中には、現在も専門医研修に取り組んでいる病院が多いと思います。新専門医制度については、どんな声が上がっているのでしょうか。 日本病院会副会長の末永裕之氏 プロフェッショナル・オートノミーを基盤として、患者や社会からの要求と厳しい評価に耐え得る専門医制度...