1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 九大の法人化、2004年度から病院長に就任◆Vol.19

九大の法人化、2004年度から病院長に就任◆Vol.19

スペシャル企画 2016年1月22日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

――2004年度から、九州大学をはじめ、国立大学は法人化された。経営環境が大転換するという重要な時期に病院長に就任した。任期は、2008年3月までの4年間。 病院長や医学部長は、選挙だからどうしても所帯が大きい診療科が、力があり有利。同期の医師たちが、病院長選挙に出る予定だと聞いていたある時、大学の事務官から、「先生は気の毒。小児外科は小さい教室だから病院長になれんね」と言われ、私は「どういう意味?」「何で私に病院長ができないのよ」と思ったわけ。それで、病院長選挙に立候補しようと思い始めた。「情報の共有化」「九大病院を日本のハーバード大に」という理念を掲げ、「変わりませんか?変えてみませんか?」というスローガンで病院改革を進めると言ったら、応援してくれる人が出てきた。 法人化前、病院長は正直、退官前のお飾りのポストだった。病院には、ガバナンスもなく、各診療科が独立して運営していた。秘書が病院長の代わりにハンコを押していたこともあるくらい。けれども、2004年度の国立大学法人化に伴い、病院長の権限や役割は大きく変わり、厳しい経営環境下、大学が一丸となって取り組み、社会に必要とされる存在に...