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長年の夢、小児医療センターは「森のお医者さん」◆Vol.21

スペシャル企画 2016年1月24日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

――水田氏が病院長を務めていた時代、九大病院は施設整備を進めており、2006年4月には、新病棟がオープンする。 その時に、小児医療センター、ハートセンター、ブレインセンター、高度先進医療センターを開設した。その後、8月には救命救急センター、9月には先進医療センター、翌2007年4月にはがんセンターをそれぞれ開設。2008年4月に油症ダイオキシン研究診療センターと地域医療連携センターを設置。多くの診療部門の充実を図るほか、九大病院を先進医療のみではなく、地域との連携の強い病院になるように改革した。 中でも思い入れがあるのは、やはり小児医療センター。これを作るのは、長年の私の夢だった。センターは、小児科、小児外科、小児歯科の医師を中心に、小児に関係する各科が診療科の枠を超えて結集し、高度先進医療を含む総合的な小児医療を提供する場。 この構想自体はよかったけれど、問題だったのはその設計図。私が2004年4月に病院長に就任した際には、既に新病院病棟の設計図が固まっており、小児病棟と言っても、成人の一般病棟と変わらず、「冗談じゃない!これじゃダメ」と何度も、大学本部の事務局長のところに毎日行って...