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「女性限定の教授枠」で女性教員増へ◆Vol.26

スペシャル企画 2016年1月29日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

――九大理事・副学長として「男女共同参画」の推進にも取り組んだ。 従来から九大でも、「男女共同参画」に取り組んでいたけれど、なかなか進まなかった。教授を公募しても、女性の応募者は少なかった。応募しても、「どうせ、男性しか採らないでしょう」と思っていたのでしょう。 だから強制的に取り組むことになり、2009年度に文科省の「女性研究者養成システム改革加速」事業として採択されたのが、「女性枠設定による教員採用・養成システム」。特に女性研究者の採用割合等が低い分野である、理学系、工学系、農学系の研究を行う優れた女性研究者の養成を加速することが目的で、女性限定で教授などを募集する計画。この時も、私が文科省にプレゼンに行きました。 「女性限定で教授を募集」には、学内でもちろん反発が起きた。「逆セクハラじゃないか」といったメールが、私のもとに男性陣から届いた(笑)。それには、きっぱりと「これは大学の方針です」と返した。『Nature』などのジャーナルにも募集広告を出し、全世界から人材を集めた。 九大の教員数は、各学部ポイント制。教授1.0、准教授0.79、講師0.695、助教0.583で、合計ポイン...